9月7日(日)、長野県障がい者福祉センターサンアップル(長野市)で車いすツインバスケットボールの「サンアップル杯」が開催。各地から集まった選手たちが試合形式で汗を流した。
車いすツインバスケットボールとは?

車いすツインバスケットボールは、下肢に障がいを持つ選手たちが車いすに乗って行うバスケットボールだ。最大の特徴は、コートに2つのゴールが設置されていること。一つは一般的なバスケットボールと同じ高さ(260cm)のゴール、もう一つはそれより低い位置(150cm)にある。

この低いゴールは、障がいの重い選手でもシュートを決められるように設けられている。これにより、障がいの程度に関わらず、全ての選手が攻撃に参加できるのがこの競技の大きな魅力だ。選手は障がいの重さに応じてクラス分けされており、コート上の合計点(持ち点)に上限が設けられているため、どのチームも公平な条件で戦うことができる。車いすを巧みに操り、素早いパスワークと力強いシュートでゴールを狙う選手たちの姿は、見る者を惹きつける。
サンアップル杯に込められた思い

「サンアップル杯」は、「競技の普及と選手たちの交流を目的」として20年以上毎年開催されている。主催者は地元チーム・信州流星倶楽部の鹿田剛さん。鹿田さんによると、他チームとの交流を通じてモチベーションを高める機会になっているという。
また、毎年地元の中学生がこの大会にお手伝いとして参加。この日もTO(テーブルオフィシャル=時間やスコアの進行管理)をして、大会運営を支えていた。
鹿田さんは「大会を通して、”楽しい”が広がってほしい」と語った。
パラスポーツというと、私たちはついパラリンピックのような大舞台を想像しがちだ。しかし、この日の「サンアップル杯」は、障がいの有無を超え、純粋にスポーツを楽しむ喜びと、仲間と汗を流すことの素晴らしさを教えてくれた。鹿田さんの言うとおり、選手たちの楽しそうな表情が印象的で、パラスポーツは勝ち負けやリハビリよりも「楽しいもの」ということを改めて感じた。
コメントを残す